第1問 吹奏楽の基礎知識に関する次の文章A〜Cを読み,下の問い(問1〜8)に答えよ。(配点 25)
A
(a)吹奏楽は文化部ということで,スポーツとは切り離されて考えられる傾向がある。しかし,より正しい方法で,しかも継続的に(b)「練習」をしていかなければ,よい演奏には到達しないという点においては,吹奏楽もスポーツと共通点があるだろう。
問1 下線部(a)に関連して,吹奏楽に関する記述として最も適切なものを,次の(1)〜(4)のうちから一つ選べ。【1】
(1) 吹奏楽は管楽器と打楽器のみで構成される演奏形態である。
(2) 「吹奏楽」の英訳は,全吹連でも使われている"Brass Band"である。
(3) 吹奏楽はジャンルにこだわらず,様々な種類の曲を演奏できる。
(4) 吹奏楽は知名度が非常に高く,マスコミでの報道も連日なされている。
問2 下線部(b)に関連して,吹奏楽の練習に関する記述として適切でないものを,次の(1)〜(4)のうちから一つ選べ。【2】
(1) 吹奏楽の練習は,よい演奏をして音楽を楽しむという目的に向かってなされるものである。
(2) 音楽には,誰もが認める正しい表現方法があり,その表現ができるように練習をする。
(3) 練習の前には,まず良い楽器を購入したりして,練習のための良い環境を整えなければならない。
(4) 練習の際には,効果的な練習方法を提示できる,有能なバンド指導者が不可欠となる。
B
練習の際には,まず楽譜通り吹くことを第一に考えたい。スタッカートやスラーなど音符についている[ア]や,フォルテやクレッシェンドなどの[イ]まで細かく読み取り,どんな演奏をすれば良いか,作曲者の意図を読み取るのが大事である。
そのためには,奏者一人一人がある程度(c)楽譜についての知識を持っている必要がある。特に指揮者は,吹奏楽特有の(d)移調楽器の知識が不可欠である。
問3 空欄[ア][イ]に入る語句の組合せとして正しいものを,次の(1)〜(6)のうちから一つ選べ。【3】
(1) ア アーティキュレーション イ ダイナミクス
(2) ア アーティキュレーション イ アパチュア
(3) ア ダイナミクス イ アーティキュレーション
(4) ア ダイナミクス イ アパチュア
(5) ア アパチュア イ ダイナミクス
(6) ア アパチュア イ アーティキュレーション
問4 下線部(c)に関連して,楽語についての記述として誤っているものを,次の(1)〜(4)のうちから一つ選べ。【4】
(1) "accel." とは「次第に速く」という意味。
(2) "sub." とは「だんだん」という意味。
(3) "ten." とは「音を音符いっぱいのばして」という意味。
(4) "marc." とは「はっきりと」という意味。
問5 下線部(d)に関連して,移調楽器についての記述として正しいものを,次の(1)〜(4)のうちから一つ選べ。【5】
(1) ピッコロの楽譜は,実音より1オクターブ高く書かれている。
(2) 低音楽器のバスクラリネットの楽譜は,ヘ音記号で書かれている。
(3) トロンボーンはB管なので,楽譜もB管で書かれている。
(4) コントラバスの楽譜は,実音より1オクターブ高く書かれている。
C問6 「音楽の三要素」の中に含まれないものを,次の(1)〜(4)のうちから一つ選べ。【6】
吹奏楽を練習する際には,色々な「吹奏楽の常識」を知っておくと,練習も効率的に行うことができる。もちろん,知識ばかりで肝心の演奏がおろそかになってしまうのはいけないが,知識なくしては良い演奏へは近付けないということを再確認しておきたいものだ。
問7 次の(1)〜(5)は,合奏中の指揮者の言葉である。用語の使い方を誤っているものを一つ選べ。【7】
(1) 「メロディーのアンサンブルが合っていません」
(2) 「伴奏の縦の線をそろえてください」
(3) 「そこの対旋律,もっと歌ってください」
(4) 「[A]のアゴーギグから全員でやってください」
(5) 「[B]からのスネア,走らないでください」
問8 ある曲の最後の伸ばしの音を調べた所,「D」「G」「H」の3つの音で構成されていた。このとき「H」の音はどう吹けばよいか。次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。【8】
(1) 1音なので,しっかりと吹く。
(2) 5音なので,1音と対当に吹く。
(3) メイジャーの3音なので,少し低めに吹く。
(4) マイナーの3音なので,少し高めに吹く。
(5) 7音なので,とても気を使って吹く。