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第2問 吹奏楽の練習法に関する次の文章を読み,下の問い(問18)に答えよ。(配点 25)


 (a)基礎練習はあまりおもしろいものではないが,良い演奏のためには絶対必要なことである。全体基礎合奏はもちろん毎日行い,(b)パート練習で補充の基礎練習を取り入れるなどして,基礎力を着実につけていきたい。

問1 下線部(a)に関連して,基礎練習に関する記述として誤っているものを,次の(1)〜(4)のうちから一つ選べ。【9】
 (1) ロングトーンは木管楽器の練習で,音色の向上につながる。
 (2) リップスラーは金管楽器の練習で,くちびるの柔軟性を高める。
 (3) 基礎打ちは打楽器の練習で,テンポキープの能力などが向上する。
 (4) 本番前の忙しい時期でも,基礎練習は欠かさず行うべきだ。

問2 下線部(b)に関連して,パート練習に関する記述として正しいものを,次の(1)〜(4)のうちから一つ選べ。【10】
 (1) 譜読みの際は,音源を使いリズムを耳で聴いて覚える「初見」をする。
 (2) 音程は合奏の時に合わせるので,パート練習中のチューニングは必要無い。
 (3) 速いパッセージが出てきたら,ゆっくりのテンポに落として練習していく。
 (4) パート練習は,複数のパートが同じ部屋で練習することが望ましい。

 


 吹奏楽の練習で,最も重要なのはやはり合奏である。合奏で合わせてみて,問題点を(c)指揮者が指示し,それをパート練習でやってくるという流れで練習は進んでいくので,指揮者の(d)的確な指摘・注意が求められる。

問3 下線部(c)に関連して,指揮者に関する記述として誤っているものを,次の(1)〜(4)のうちから一つ選べ。【11】
 (1) 指揮はテンポを示すことのみが役目なので,メトロノームのように正確に振る。
 (2) 指揮者はアナリーゼを行い,どんな演奏がしたいかを明確にしておく。
 (3) 指揮者は楽器の知識を持っておくと,奏者に説得力のある指摘ができる。
 (4) 独断に陥らないように,指揮者は色々な人の意見を聞く必要がある。

問4 下線部(d)に関連して,指摘・注意の際にはその該当パートをはっきり伝える必要がある。一般に「高音木管」と指示したときに含まれない楽器を,次の(1)〜(4)のうちから一つ選べ。【12】
 (1) Picc.  (2) Es Cl.  (3) Ob.  (4) T.Sax.

問5 合奏では色々な問題点が発見されるが,その解決のため合奏中に工夫した練習をやらせてみることも必要となる。歌い方がそろわないときは,どんな練習が最も効果的か,次の(1)〜(4)のうちから一つ選べ。【13】
 (1) 指揮者のイメージに近い奏者一人を基準として合わさせる。
 (2) 一人ずつ音をのばしてもらい,うなりがなくなるように合わせる。
 (3) スラーを取って,全部タンギングでやらせてみる。
 (4) テンポを落として,指使いを確認させてからだんだんテンポを上げる。

問6 合奏では書き換えの指示をする事があるが,書き換えの際には移調をしなければいけないこともある。Es Alt.Sax.で「ファ」の音は,F Hornでは何の音になるか,次の(1)〜(6)のうちから一つ選べ。【14】
 (1) レ#  (2) ミ♭  (3) ファ  (4) ラ♭  (5) ラ  (6) シ 

 


 コンクールや,演奏会などの(e)本番では,アクシデントが起こる可能性もある。特にスクールバンドにおいては,本番経験のあまりない初心者が多いので,本番でのアクシデントは多くなってしまう。これを防ぐために,本番前に(f)リハーサルをしっかり行うことが重要となる。
問7 下線部(e)に関連して,本番にあたっての態度として適切でないものを,次の(1)〜(4)のうちから一つ選べ。【15】
 (1) それまでの練習を信じ,自信と余裕を持って本番に臨む。
 (2) 本番では外見も見られるので,きちんとした服装を心掛けたい。
 (3) 吹奏楽では,奏者は演奏後全員起立し,指揮者に向かって礼をする。
 (4) 本番に向けて,体調管理をしっかり行うように指導しておく。

問8 下線部(f)に関連して,本番直前のリハーサルの記述として適切でないものを,次の(1)〜(4)のうちから一つ選べ。【16】
 (1) 本番の会場の温度条件を確認し,チューニングをしっかり行う。
 (2) 本番当日のリハーサルでも,確認のために曲全部を本番通り吹いてもらう。
 (3) 曲に変更があったら必ずリハーサルで確認し,ぶっつけ本番はしないようにする。
 (4) 演奏会のリハーサルでは,演奏の確認よりも照明や演出の打ち合わせに重点を置く。

 


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